糖質や脂質などの摂りすぎが引き起こす体の老化が問題視されている昨今。
意識的に摂取したほうがよいのが「タンパク質」、すなわち「アミノ酸」
体を形づくる栄養素がもつさまざまな健康効果を、最新の知見とともにご紹介!
鏡の前で肌のハリの衰えや髪のコシの減少などの体の変化を気にしたことがある世代もあるはず。
そんな悩みの解決に役立つ栄養素が「アミノ酸」だ。
アミノ酸は体をつくるタンパク質の材料。
人間の体の約60%は水分だが、タンパク質はそれ以外の約2分の1を占める重要な構成要素。肌、爪、髪などの目に見えるところはもちろん、骨格筋、心臓、内臓、脳、血液、酵素、ホルモンなど体の内側の組織や細胞などもタンパク質でできていて、タンパク質なしでは私たちは生きていくことができない。
その大切なタンパク質の材料は、日日の食事で取り入れた動物性、植物性のタンパク質。
これを体内でアミノ酸に分解し、それを利用して体の各所でタンパク質を合成している。
アミノ酸が足りなければ、タンパク質が合成されず、体の機能が金棒的にレペルダウンするのは当然。
それにともない、見た目のエイジングを招く。 若々しい外見を目ざすなら、外側ばかりを磨くのではなく、アミノ酸を十分に摂取して体全体を中からきれいにすることが不可欠だ。
人間の体に必要なアミノ酸
人間の体に必要なアミノ酸にはどんなものがあるのだろうか。全部で20種あるうち、11種類は非必須アミノ酸といって体内で合成できる。
残りの9種類の必須アミノ酸は体内で合成できないから、食品からとるしかない。
例えば、若々しい肉体を支える筋肉を構成するタンパク質はバリン、ロイシン、イソロイシン(いわゆるBCAA)などの必須アミノ酸で合成される。
BCAAを多く含むのは、肉や魚、卵などの動物性タンパク質を含む食品。
中年世代からは、動物性タンパク質の摂取量が徐々に減る傾向にある。
それは、肉や魚を分解する胃腸の消化酵素の分泌が減り、胃もたれするから。
人によっては歯のトラブルなどで噛む力が衰えることも、消化力が落ちる原因のひとつだ。
必須アミノ酸と、非必須アミノ酸
必須アミノ酸(9種類)・バリン ・ロイシン ・イソロイシン ・スレオニン ・メチオニン ・フェニルアラニン ・トリプトファン ・リジン ・ヒスチジン
非必須アミノ酸(11種類)
・グリシン ・アラニン ・セリン ・アスパラギン ・グルタミン ・システイン ・プロリン ・チロシン ・アスパラギン酸 ・グルタミン酸 ・アルギニン